cotton の 目

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当たり障りのない性格のわたしが、密かに持っている視点を綴ります。

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わたしの手帳③「不承認」を受けて

 

前回、前々回 に引き続き、わたしが取得していた「精神障害者保健福祉手帳」についての進展を綴ります。
今回でこのシリーズを一旦終了としますので、シリーズのまとめも含めています。

手帳シリーズの記事はこちら

わたしの手帳① 就職活動 - cotton の 目

先日、出身大学の先生から連絡がありました。 今年度のゼミ生の卒業論文インタビューを受けてくれないか、とのこと。 わたしの考えをある程度まとめるために、この場を使って「障害者手帳」について考えてみることにします。

 

わたしの手帳② 無能感の実感 と 諦め - cotton の 目

前回に続いて、障害者手帳シリーズです。 今回は、手帳に批判的だったわたしが、取ろうかな…と考えを改めたきっかけについて書いていきます。

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かいているひと:cotton
マイペース主義の慎重派。あまり表に出さない視点・思考をブログで放出中。
【最近の疑問】オリンピックで得るものはあるのか?
さて、前回の記事で述べていた「進展」とは、初めて 障害者手帳の更新手続き をしたことです。
わたしが所持した「精神障害者保健福祉手帳(以下 手帳)は2年間有効で、以降2年ごとに更新しなければなりません。
(手帳制度の実施主体は自治体であるため、各自治体により運営方法が異なる場合があります。)

つい先日 期限である2年を経過するところでしたので、
 ▶申請用紙をプリントアウトし記入
 ▶主治医に診断書の記入を依頼
という手続きをして保健所に書類を提出しました。

特に問題なく更新される…と思いきや、「不承認」とのお知らせが届きました。
正直、驚きと不安で 数日間は誰に向いているかわからない怒りを抱えました。

 


 
なぜ驚いたか、それは更新時に不承認になることがあるなんて知らなかったからです。

わたしが初めて手帳を申請したときは、診断書に「日常生活に支障がない」と書いていたので、これでは通らないだろう とは思いつつ、試してみようという気持ちでした。

それが通ってしまったときにも驚きを覚えましたが、状態が変わっていないにも関わらず更新時には通らない。その基準のあやふやさにびっくりしました。

実は、状態が改善し自分の不安感もなくなれば手帳の期限を迎えたときに更新しないでおこう、という考えを持っていました。
大学のキャリア指導員 や ハローワークの障害担当の方 にその意思を話すと、かなり驚かれたので、あえてそんなことをする人は少ないんだろうと思います。

それを考えると、一度手帳を取得できれば改善しないかぎり所持できるのだと考えるのは当然だと思うのです。

 


 

ここまでお読み頂いた方の中で、「日常生活に支障がない」なら手帳はいらないだろう、不正ではないか、と感じた方がいらっしゃるかもしれません。

確かに支障はないのですが、確実な服薬や、毎日の規則正しい生活、十分な睡眠を実行することによって支障なく生活できているのであり、制約がないわけではありません。

それに手帳は、「わたしの手帳/」でも明らかにしているとおり、病気をオープンにして仕事を探すにはほぼ必須になっているアイテムであり、無いとなると社会・・生活に支障がある」のです。

 


 

わたしは手帳がなくても個別に配慮しあえる社会を望みます。
いわゆる「障害者枠」は 雇用する側に義務づけられているもので、「障害者手帳」を所持している方が対象となります。

参考「障害者枠」の基本的な説明が載っています。

障害者手帳を持っている人のはたらき方-「障害者採用枠」と「一般採用枠」のメリット・デメリットとは?

障害のある方が就職・転職する場合、「障害者採用枠」と「一般採用枠」という2つの選択肢があります。今回の記事では、障害者手帳の基礎知識や2つの採用枠のメリット・デメリット、障害をオープンにしてはたらくことについて紹介しています。

民間企業であれば、一定の労働者(2021/7 現在 23.5人以上)を有する場合に、障害者を雇用しなければならない。
きっと、将来このような枠を設けずとも 障害を持ちながら働ける環境にする、そんな目標に向けての過渡期なんだとは思いたいのですが、今困っているひとりとして疑問を持たずにはいられません。

わたしの立場としては、手帳を失ってはいるものの 障害(持病) があり余裕のある働き方をしたいと思っています。
でも 持病というのは建前で、きっと病気が良くなってもフルタイム(8時間/日)で働きたいと思うことはないと思います。
それほど時間と精神を費やしてしまうと、自分を見失いそうだから。

まぁ 簡単に言ってしまえば、”ワークライフバランス” でいえば 絶対的な ”ライフ” 重視タイプだということです。
障害の有無に関わらず その人の望む”ワークライフバランス”で働く、そんな環境整備を障害者手帳に頼った形でいいのでしょうか?

モヤモヤが残る経験となりました。