先日、出身大学の先生から連絡がありました。
今年度のゼミ生の卒業論文インタビューを受けてくれないか、とのこと。
わたしの考えをある程度まとめるために、この場を使って「障害者手帳」について考えてみることにします。
インタビュー依頼を受けた内容は、「障害者手帳を持つ意味」。
思わず むむむ…と唸ってしまいましたが、本当に深いテーマ。
これを語るにはわたしの障害者手帳について整理する必要があるので、振り返りつつ このブログで紹介していければと思います。
まず、障害者手帳には3種類あります。障害の種類で分けられているので、以下のようになっています。
名前に統一性がなく覚えづらい…🙄
内容や手帳によるサービスは 複雑なので割愛しますが、気になる方はこちらからどうぞ。↓
障害者手帳は、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の3種の手帳を総称した一般的な呼称です。
わたしはこのブログで公表しているように、「脳動静脈奇形」と「摂食障害」を経験していて、「精神障害者保健福祉手帳」を取得しています。
(※長いので以下「精神の手帳」などと記載していきます。🙇♀️)
こういうと、摂食障害による手帳取得をしたように見えませんか?
脳血管の病気 と 心の病気。精神の手帳なのだから、心の病気の方だと。
でも実は逆です。「てんかん」を理由に手帳を持っています。
脳動静脈奇形は治療により完治(寛解)しましたので、「てんかん」という病名に移行しています。
なぜてんかんが精神の手帳なのか よくわからないのですが、無理矢理手帳の種類を分けようとすると こうなってしまったようです。
こういう謎は他にもあって、「発達障害」も精神の方になることがあるみたいです。
摂食障害(拒食症)とは【自己解釈】 - cotton の 目
わたしは摂食障害(拒食症)を経験しています。 一体どんなものなのか、自分なりの言葉で書いているので、参考程度に見て頂けると嬉しいです。
わたしは、脳動静脈奇形がありました。あまり聞き慣れない病名です。 わたしなりの解釈を紹介しているので、参考程度に覗いてみてください。
話を戻しまして。
わたしが手帳取得を考えるきっかけを説明していきます。
取得したのは、大学3年生のとき。
「障害者手帳」と検索してみるとわかると思うのですが、上位にヒットするサイトがほとんど 就活/転職サイト なのでびっくりしますよ。
きっとそれだけ就職と関わりが深いということなんですね。
わたしの場合も、生活には支障なく 手帳なんて縁がないと思っていたのに、就職活動を始めて一気に身近になりました。
インターンシップにも通って手応えがあった、第一志望の会社の面接に行った際、てんかんのことをオープンにして説明しました。
万が一のことがあれば 救急車を呼ぶなどの対処をしてもらわなくてはいけないので、伝えておいた方が安心だと思ったからです。
一方、摂食障害ついては一切触れていません。
仕事には全く関係がないことだと思ったし、言っても気を遣わせるだけのことだと。
ですが、ずる賢く「短時間勤務」をしたいと申し出ました。
てんかんを理由にして。
本当のところは 摂食障害の影響で体力的に厳しいと思ったからなので、嘘をついたことになります。
まぁその嘘がややこしかったわけです。
会社側の答えは「同期との公平性を考えると、短時間勤務は難しい」ということでした。
とても行きたい企業だったので悔しかった。
でも、納得せざるを得ない…と引き下がるつもりでした。
ですが、会社側はわたしのことを気に入ってくれていたみたいで、なんとか雇用する方法を提案してくれました。
それが、障害者手帳を取ること。
障害者の枠で働くこと。
「てんかんだったら「精神障害者保健福祉手帳」が取れるようだし、こちらとしても配慮できるので、どうですか?」と言われました。
今考えると、企業としてはもっともな提案。
いや、むしろすごく寄り添ってくれている。
だけど、当時はすごく嫌な気分になって、辛くて、泣きました。
わたし自身が福祉的考え方に染まってしまっていたのも関係があると思います。
福祉系大学に通っていたので、「その人ごとに、柔軟に、個別の対応をする」というような世界を求めすぎました。
わたしは生活に困ってもいないし、サービスを受けたいわけでもない。
だから手帳なんていらない。
ただ個別に勤務体系を変えて欲しい。と願ったんです。
わがままだと思いましたか?
わがままって言葉は嫌いですが、でも、わがままを言える世界って幸せじゃないですか。
わたしは「みんな同一」みたいな考え方は苦しいと思っているし、不可能だと思う。
だから、せめて自分だけでも楽に生きられる道を探しているんだけど、現実を突きつけられた出来事が、この就職活動時です。
ここまで綴ってきましたが、まだ手帳取得に行き着かないですね😅
もうしばらくかかりそうなので、次回もこの続きを書いていこうと思います。
関心があれば、ぜひぜひコメントしてくださいね。
わたしの手帳② 無能感の実感 と 諦め - cotton の 目
前回に続いて、障害者手帳シリーズです。 今回は、手帳に批判的だったわたしが、取ろうかな…と考えを改めたきっかけについて書いていきます。