cotton の 目

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当たり障りのない性格のわたしが、密かに持っている視点を綴ります。

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インカム嫌悪

 

以前の記事でも少ーし触れたことがあるのですが、バイト先で使用するインカム(トランシーバーみたいなやつ)がとことん苦手です。
わたしだけではないと信じて、どんな風に嫌なのか、辛いのか、言語化することに努めてみました。

 

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マイペース主義の慎重派。あまり表に出さない視点・思考をブログで放出中。
【最近の疑問】デリカシーの身に付け方ってなんだろう?

 以前この件に触れた記事は、この記事になります。↓

光と音への敏感さを記載した記事

てんかんでも映画が観たい - cotton の 目

てんかんには、光によって誘発されるものがあるようです。 わたしは、映画館で映画視聴後に気分が悪くなったことがあるので、ここ何年かは避けるようにしています。

 この記事では映画に焦点を当てていますが、今回は仕事で苦労したインカムに限定して綴っていきます。

まず わたしの働いている職場では、全員がインカムを使用することが求められていました。
接客業のため、迅速に情報共有をするために必要だったからです。

会社に採用されて 勤務初日のときからインカムを常に携行。
上司からは「ちょっと聞きにくいかもしれないけど、すぐ慣れるから!」と聞かされていました。

 


 

インカムから聞こえる音は、ジーーっという機械音発信元のこもった声
正直何を言っているのか全くわからなかったし、聞き取れるようになるとは思えませんでした。
しかし、インカムを使ったことがなかったので、こんなものなのかなぁと思っていました。

とはいえ、1日に何十回も聞かなければならない不快な音は、耐えがたいものでした。
一方的 かつ 不意に 鳴るので、心の準備もする余地がありません。

それでも、始めたばかりの雑用でインカムに集中する時間が短い間は、なんとかやっていけました。

 


 

それ以降が大変。
わたし1人に任される仕事が増えれば増えるほど、インカムでの指示が増えます。
事務仕事なので、聞き取れなかった場合は事務所内にいる人に「今なんて言ってた?」と聞いたりするのですが、あまりにも毎回聞いていると面倒くさがられます。

いや 正確に言うと、面倒くさがられたら嫌だなと思っていただけです。
そう思って よく聞こえなかったくせに確認もせず、間違いを起こしたこともしばしば…😥

この状態を上司は心配してくれていました。
聞き取るの苦手、と漏らしたときも、「そうだよね。」と聞いてくれたこともありました。
でも…聞いてくれるだけ!
不快な音から解放されることはなく、ストレスは溜まるばかりで辛かったです。

「慣れるよ」と言われた言葉も、半年以上経ってもほぼ聞き取れない状況で信用できなくなりました。

 


 

社長にも、インカムが苦手で聞き取れず辛い と相談したこともあります。
意外にも、社長自身インカムが苦手だったからわかるよ~との反応。

これで少しは対応してくれるかも!と期待しましたが、何一つ変わりませんでした。
「聞こえなかったら何回でも聞きなおせばいいよ」とか「聞きなおす勇気も必要なんじゃない?」とか言われるだけ。

そりゃあ 聞きなおしてますよ、事務所でも聞き回ってますよ、って更にストレスが増えました。
それに繁忙期に入ると 聞きなおすとキレられるし、みんなイライラしてるし、、😭

 


 

不快な音…と言っていますが、なんというか、我慢できない感じ。
ああああ😫ってなる。

でも、他の従業員はそこまで気にしていないようでした。
年齢が近い子に相談しても、「そんなに?😅」って言われました。

その子曰く、インカムの調子が狂ってザーザー鳴り続けるときと、電話中にインカムも被ってくるとき以外は大丈夫、と。(古い機械なのでしょっちゅう狂う😰)
わたしは通常運転のときも心が乱され注意散漫になるし、インカムの調子が悪いときなどは付けていられなくて外してしまっていたので、だいぶ「嫌」の程度が違う と合意しました。

 


 

特に母に辛いと言っていたので、もうやめる?と促され(?)、次の仕事も未定のまま辞めたいと申し出ました。

辛くて仕方なかったので、
「辞めるには最短で1か月後だと思うので それまでは頑張りますが、正直なことを言うと今すぐ辞めたいです。」と伝えました。
その時点で初めて、社長が事態の深刻さに気付いたようです。

その後どうなったかは、長くなるのでまた他の機会にでも。
※2021/11/21に 続編記事を投稿します。

続編はこちら

インカム嫌悪-続編 - cotton の 目

「インカム嫌悪」の続編。 インカムが苦手なわたしが、その後の仕事をどうしているか書いています。

とにかく、インカムが辛いということはしっかりと伝わったおかげで、インカム不使用が認められました。

これを読んでくれた方にも、わたしの辛さが伝わったでしょうか?
同じようにインカムに悩んでいる方に届くかなぁ💭
そうでなくとも、個人の悩みと程度は多様だということが伝わったら、と思っています。

病気の受容は翻弄の連続

 

病気と共存することについて、難しさがあるよなぁと改めて考えることがありました。
わたしにとって「てんかん」を発症したのはずいぶん前のことなので、振り返ってみます。

 

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この前、父から
「もっと話したいけど話せない、自分の感情がわからない、相手がどう思っているか考えてしまう」と話しかけられました。

今まで書いてはいませんでしたが、わたしと父との関係は良いとは言えません。
訳あって父はここ最近ずっと家にいるのですが、話という話をしたことがないため、話しかけられたこと自体に 動揺 というか、言葉が悪いですが 不快感さえ覚えてしまいました。
とはいえ、こんな話を振ってきたのは初めてだったし、同じような気持ちを抱いたことがあるので、無視もできませんでした。

 


 

父が今ずっと家にいるのは、大ケガをしてしばらく働けなくなったから。
一方わたしは中学生のときに、てんかんが発覚したことにより勉強と部活に追われる中、それどころじゃなくなったという状況を経験しており、今の父の状況と重なる気がしました。

わたしの症状についての記事はこちら

脳動静脈奇形とは【自己解釈】 - cotton の 目

わたしは、脳動静脈奇形がありました。あまり聞き慣れない病名です。 わたしなりの解釈を紹介しているので、参考程度に覗いてみてください。

てんかん発覚当時のわたしは、部活を制限せざるを得なくなり▶詳細、どうしたらよいかわからなくなっていました。
たぶん今の父もそのような気持ちなんだと思います。

余談ですが、父は仕事以外やりたいこともわからず、趣味も一切ないという人。
だからわたしも父に興味を持てないし、できるだけ関わりたくない…
そんな人からもっと話したいと言われるのは複雑でした。
ただ、同じような苦難を経験する家族として見守ることはしたいと思います。

前置きはこのくらいにして、病気(障害やケガ)との共存に慣れるまでの葛藤、つまりわたしのてんかんとの付き合い方の苦労を思い出して綴ってみます。

 


 

わたしの場合は病気の発覚時は意識を失っていたので、ぼんやりとしかわかりません。
周りは大騒ぎ・大心配しているのに、自分はよくわからずちょっと頭が痛いだけ
だから最初は病気を受容できるはずもありませんでした。

薬で発作をコントロールできるようになってくれば、意識を失うギリギリを彷徨うようになります。
そうなって初めて、おかしいと自覚できるようになりました。
この瞬間が一番怖い。

でも、この頃には周りは発作に若干慣れます。
しかも症状が軽くなっているように見えるので、周囲の心配度は低くなる
自分の恐怖はMAXなのに。

このギャップが、てんかんの特徴じゃないかなぁ。
わたしにはわたしの症状しかわからないので言い切れないけど。

 


 

ここからが病気を受容するスタートだと思います。
発作を繰り返し経験することで、どのように対処できるか考えたり、薬を調整して負担を軽減する。
で、慣れていく。

病気の症状以外にも、人との付き合い方を一からやり直す感じになりました。
発作が起きて次に登校したとき、みんなが関わり方に困惑していることが、空気でわかります。
こっちもどう接したらいいのかわかんなくなる。
症状も辛いけど、それ以上にここの対処が精神的にきつかったかもしれない。

心配させてごめんね、気を遣わせて申し訳ないって常に思っていた気がします。

 


 

病気は受け止めていたつもりだけど、前と同じように過ごせないことを辛く感じたり、前の自分が本当の自分だと思っているのなら今の自分って何なんだろう、と悩んだり。
そんな風に思っている間は、受容の中間地点なのかもしれない。

そこから、「病気があるのが自分だ」「病気含めて自分」みたいな感覚になるのが受容のゴール…?
わかんないけど。
今でもそれを行ったり来たりしています。

そして、「病気はアイデンティティではない」というような主張を聞くと、じゃあどうしたらいいんだ!とかき乱される。
…何が言いたいのかわからなくなってきたけど、とりあえず病気と付き合うのは難しいこと。

きまぐれ回|五輪って

今回はきまぐれ回です😅
(記事が投稿に間に合わないときやネタに困ったときに出現します)
淡々と思っていることを書くのでまとまりも起承転結もありません。

 

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五輪閉幕、成功したのか?
コロナウイルスの感染は広がり、自粛ムードも薄れているのに。
選手は確かに結果を残したのだろう。
多くの人の犠牲の上にあるかもしれないけれど。
とはいっても、選手が悪いわけではない。
五輪を批判する人は選手を快く思っていないなど、短絡的に考えないでもらいたい。
五輪開催の間、選手も含めて全ての人が生きるのに必死だったはず。
テレビではお祭り騒ぎを見せられる。
自分の生きる世界と違いすぎて、動揺したのはわたしだけではないだろう。
世界は五輪中心である訳では無いはずだ。
人権尊重が不可欠なのに、選手の人権とその他の人権を区別していたように感じた。

これまで五輪は単なるイベントだと思っていたが、これほどまでに商業的だったとは。
それに、日本政府の”軸”のなさ。情けない。
失望した、それに尽きる。

摂食障害の夏休み

 

今回は、「摂食障害の夏休み」について、わたしはどのような経験をしてきたか綴っていきます。
今まさに夏休み中の方は、どんな日々を過ごしていますか?
共感するところや、理解できないこともあるかと思いますが、ひとつの例としてお読みください。


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【最近の疑問】オリンピックで得るものはあるのか?

まずは箇条書きで、簡単にまとめてみます。
(わたしは大学既卒のため、過去の経験を振り返っています。また、わたしの経験は拒食症のみです。)

※ ↑ リンクをクリックすると、該当行まで移動します。

 

こんな感じです。本当に端的に書いているので、ひとつずつ説明しますね。

 


他者を怖がる

これについては正直、夏休み以外も常に、ですかね。。。
ただ、夏休み(お盆) や お正月 によくある 親戚の集まり が特に怖かったです。

なぜ怖いかというと、「元気?」という言葉を必ずといっていいほどよくかけられるから。

摂食障害に悩まされているときは、元気じゃないことがほとんどです。
たとえ気分が良くても体はボロボロなので、「元気だよ」と簡単に答えることができませんでした。
曖昧に頷くことしかできず、心が痛む場面です。

また、久しぶりに会う人ばかりなので、体型の変化を指摘されるのではないか、という不安もあります。
「何か言われたら何と返せばいいのだろう?病気だと打ち明ける必要もないし、変に心配もかけたくない。」
そう考えはじめると本当に気が重くなります。

さらに、(わたしの家の)集まりでは食事が伴います。
ゆっくりちょっとずつ、食べれるものだけ食べればいいと思っていたとしても、「全然箸進んでいないんじゃない?」「若いんだからもっと食べなよ」と言われることもしばしば。
これがかなり辛い😰
もしかすると、そこは聞き流せばいいと思われるかもしれませんが、精神的にも弱っていることが多いので、悪意がないと理解できる言葉に対しても、泣き出してしまいそうになることがありました。

こんな風に、全てが摂食障害と結びついていて、何も話せない、他者が怖いと思っていました。
(今も思わなくはないけど、真に受けすぎないように気をつけられるようになりました。)

他者を羨む

お次はこちら。夏休み中っていつも以上にSNSが盛り上がりませんか?💬
わたしはLINEのみの使用ですが、タイムラインやアイコンで同級生たちが青春を謳歌しているのを見ていました。
楽しそうだなぁ、いいなぁって。

わたしの性格上友人が多くないので、遊びに誘えるような子が少なかった、というのもあります。
でもそれだけではなく、摂食障害の影響がかなり大きかったです。

わたしは体力的な限界を感じて入院をした経験があります。その間学校には行けず、数少ない友人と疎遠になったということです。
その後もすぐに登校できた訳ではなく、自宅療養を経て1時間ずつ学校にいる時間を増やしました。
長い時間をかけ徐々に復帰していったのです。

ありがたいことに、ある友人は退院後も前と同じように付き合ってくれました。
だけどやっぱり失った時間は大きかったし、体調も万全にはならなかったので活発に遊ぶことはできませんでした。

この友人は わたしの食のペースにも合わせてくれる大変優しい子で、この子となら、と思い食事に行ったこともあります。
でも、こんな風に合わせてくれる、そのこと自体が申し訳なく感じてしまうので、純粋に楽しむことはできませんでした。

結局わたしができたことは、羨むことだけだったのです。

冷房との闘い

これは完全に夏特有🎐
よく言われていることなのでご存じの方も多いかと思いますが、摂食障害で筋肉・脂肪が落ちると、本当に寒いです。

つい最近まで、元々冷房が苦手だったから摂食障害の影響とは言えないのでは?と思っていました。
ところが、大分体が正常化してきた今、去年より冷房を脅威に感じなくなったのを実感しています。

高校生の夏(摂食障害の渦中)、わたしは冷房対策のため 冬用のブレザーを常に着ていました。
クラスの中で何人かはブレザーを着用する子はいましたが、着たり着なかったり、あくまでも調節のためだったと思うので、常に着ているわたしは異常でした。

さらに夏休みに入ると、冷房の設定温度は 家にこもるわたしに合わせてくれていたので、同居の家族はかなり暑そうでした。
もちろんわたしは長袖で。
それでもしょっちゅう風邪っぽくなったりして、冷房に悩まされていたのを覚えています。

ぼーっとする

最後はぼーっとする。
適当じゃないですよ。本当にぼーっとするしかなかったんです。

というのも、わたしは元々宿題なんかを完璧にやらないと気が済まない性格で、そのために「自分の好きなことをやる」ってことをしてこなかった節があります。
だから 好きなこと、やりたいことが何なのか、自分でわかっていません。

摂食障害の渦中は、勉強はいいから体を休めよう、という感じだったので、やることがなくなりました。
自分のやりたいことを見つけようと思っても、上手く頭が働かないし、考えるだけで疲れてしまいます。

家族がショッピングに誘ってくれたりしたこともありますが、家にいるだけで疲れている状態なので、外出すれば楽しむ余裕がないのは明らか。
外出はすごくしたかったけど、体力的に無理だと判断して泣く泣く断ることが多かったと思います。

かといって寝ることにしても、なんだか罪悪感を感じて全然休まりませんでした。
(何に対する罪悪感なのかは不明🙄)
あれこれ考えたり悩んだりするだけで、見た目はぼーっとするだけ。
そんな日々を送っていました。

 


 

これがわたしの「摂食障害の夏休み」の記憶です。
いかがでしたか?全然楽しくないんですよね…

もしかしたら、摂食障害をもつ本人以外に、そのご家族の立場から読んでくださった方がいるかもしれません。
その方に向けて、最後に伝えたいことを記しておきます。

この記事を読んで、
 親戚に会わせないようにしよう
 冷房の設定温度を上げよう
 外出には誘わないでおこう
とはしないでください。

なぜなら、全てわたしのことでしか・・ないから。
もし、本人を想ってくれたのなら、
 親戚に会う?
 冷房寒くない?
と、直接確認してみてください。
できない場合もあるかもしれないので無理はせずに。

ひとりひとりが自分のペースで過ごせることを願います。

わたしの手帳③「不承認」を受けて

 

前回、前々回 に引き続き、わたしが取得していた「精神障害者保健福祉手帳」についての進展を綴ります。
今回でこのシリーズを一旦終了としますので、シリーズのまとめも含めています。

手帳シリーズの記事はこちら

わたしの手帳① 就職活動 - cotton の 目

先日、出身大学の先生から連絡がありました。 今年度のゼミ生の卒業論文インタビューを受けてくれないか、とのこと。 わたしの考えをある程度まとめるために、この場を使って「障害者手帳」について考えてみることにします。

 

わたしの手帳② 無能感の実感 と 諦め - cotton の 目

前回に続いて、障害者手帳シリーズです。 今回は、手帳に批判的だったわたしが、取ろうかな…と考えを改めたきっかけについて書いていきます。

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さて、前回の記事で述べていた「進展」とは、初めて 障害者手帳の更新手続き をしたことです。
わたしが所持した「精神障害者保健福祉手帳(以下 手帳)は2年間有効で、以降2年ごとに更新しなければなりません。
(手帳制度の実施主体は自治体であるため、各自治体により運営方法が異なる場合があります。)

つい先日 期限である2年を経過するところでしたので、
 ▶申請用紙をプリントアウトし記入
 ▶主治医に診断書の記入を依頼
という手続きをして保健所に書類を提出しました。

特に問題なく更新される…と思いきや、「不承認」とのお知らせが届きました。
正直、驚きと不安で 数日間は誰に向いているかわからない怒りを抱えました。

 


 
なぜ驚いたか、それは更新時に不承認になることがあるなんて知らなかったからです。

わたしが初めて手帳を申請したときは、診断書に「日常生活に支障がない」と書いていたので、これでは通らないだろう とは思いつつ、試してみようという気持ちでした。

それが通ってしまったときにも驚きを覚えましたが、状態が変わっていないにも関わらず更新時には通らない。その基準のあやふやさにびっくりしました。

実は、状態が改善し自分の不安感もなくなれば手帳の期限を迎えたときに更新しないでおこう、という考えを持っていました。
大学のキャリア指導員 や ハローワークの障害担当の方 にその意思を話すと、かなり驚かれたので、あえてそんなことをする人は少ないんだろうと思います。

それを考えると、一度手帳を取得できれば改善しないかぎり所持できるのだと考えるのは当然だと思うのです。

 


 

ここまでお読み頂いた方の中で、「日常生活に支障がない」なら手帳はいらないだろう、不正ではないか、と感じた方がいらっしゃるかもしれません。

確かに支障はないのですが、確実な服薬や、毎日の規則正しい生活、十分な睡眠を実行することによって支障なく生活できているのであり、制約がないわけではありません。

それに手帳は、「わたしの手帳/」でも明らかにしているとおり、病気をオープンにして仕事を探すにはほぼ必須になっているアイテムであり、無いとなると社会・・生活に支障がある」のです。

 


 

わたしは手帳がなくても個別に配慮しあえる社会を望みます。
いわゆる「障害者枠」は 雇用する側に義務づけられているもので、「障害者手帳」を所持している方が対象となります。

参考「障害者枠」の基本的な説明が載っています。

障害者手帳を持っている人のはたらき方-「障害者採用枠」と「一般採用枠」のメリット・デメリットとは?

障害のある方が就職・転職する場合、「障害者採用枠」と「一般採用枠」という2つの選択肢があります。今回の記事では、障害者手帳の基礎知識や2つの採用枠のメリット・デメリット、障害をオープンにしてはたらくことについて紹介しています。

民間企業であれば、一定の労働者(2021/7 現在 23.5人以上)を有する場合に、障害者を雇用しなければならない。
きっと、将来このような枠を設けずとも 障害を持ちながら働ける環境にする、そんな目標に向けての過渡期なんだとは思いたいのですが、今困っているひとりとして疑問を持たずにはいられません。

わたしの立場としては、手帳を失ってはいるものの 障害(持病) があり余裕のある働き方をしたいと思っています。
でも 持病というのは建前で、きっと病気が良くなってもフルタイム(8時間/日)で働きたいと思うことはないと思います。
それほど時間と精神を費やしてしまうと、自分を見失いそうだから。

まぁ 簡単に言ってしまえば、”ワークライフバランス” でいえば 絶対的な ”ライフ” 重視タイプだということです。
障害の有無に関わらず その人の望む”ワークライフバランス”で働く、そんな環境整備を障害者手帳に頼った形でいいのでしょうか?

モヤモヤが残る経験となりました。

わたしの手帳② 無能感の実感 と 諦め

 

前回に続いて、障害者手帳シリーズです。
今回は、手帳に懐疑的だったわたしが、取ろうかな…と考えを改めたきっかけについて書いていきます。

 

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【最近の思い】自分を大切にしたい!
さて、
前回は就活時に「手帳問題」に直面したこと、手帳など関係なく自由に働きたいと思ったこと、
を綴っていました。
前回の記事を読んでいない方は、読んでみてくださいね。
前回の記事はこちら

わたしの手帳① 就職活動 - cotton の 目

先日、出身大学の先生から連絡がありました。 今年度のゼミ生の卒業論文インタビューを受けてくれないか、とのこと。 わたしの考えをある程度まとめるために、この場を使って「障害者手帳」について考えてみることにします。


 

今回、注意書きが大量になっています。
いつにも増して 読みにくいかと思いますが、ご了承ください。
注意書きは(※ ~~)←このようになっておりますので、読み飛ばしOKです。

自由に働きたいと願いながらやっていたことといえば、バイト探しです。
「正社員にこだわってるんじゃないの?」と思った方もいるかもしれませんが、とにかく 正社員で短時間勤務 をさせてくれるところはありませんでした。

「短時間勤務可能」と謳っている企業も、新卒で とは考えて居らず、
あくまでも結婚・妊娠、あるいは小学生以下の子どもがいる場合のみ、という条件付きです。

ちなみにわたしが希望していたのは、「医療・福祉に関わる企業」への就職で、分野職種は固まっていませんでした。
つまり、就労支援や訪問サービスといった ザ・福祉 の企業でもいいし、福祉用具を扱ったり通販サイトの運営でもいい、大義的に同じような 保険会社でもいいかな…といった具合です。

そこで、
やりたいことは 福祉 に関わること。
でも、やれることは限られている。
(てんかん持ちであることで、運転免許を持たず自制しています。摂食障害の影響で、体力には自信がありません。)
通常の勤務時間でもやれそうなことを体験してみよう、と思い、アルバイトを探しました。

正直アルバイト探しも難航し、何度も心が折れました。
バイト探しが難航した理由は、学生向けのバイトだと、かなり 体力仕事 や 立ち仕事 が多いから。
かといって事務仕事だと週4,5回勤務と設定されていて、大学に通いながらだと不可能でした。(※ 大学に通っていなくても体力的にきつい…)
さらには通勤。バスか徒歩で通えるところでないといけないので、選択肢が本当になかった。

やっと雇ってくれたのが、自動車整備工場。
笑えませんか?😂 一生ネタにできそうです。
運転できない人を雇ってくれるなんて…。面接に行ったのもダメもとだったのでびっくり。

 


 

無事バイトが決まったところで、受付事務として週2日勤務(1日6時間)から始まりました。
小規模でアットホームな企業。
仕事は、頭の中を忙しく回転させていないといけなくて、ついていくので必死でした。
もちろん体も疲れて、「これは…正社員なんて無理…。(週5日/1日8時間)」と認めざるを得ず。

短時間勤務を受入れてくれない風潮の中、8時間勤務不可となれば「=正社員は不可」。
条件付きで認めてくれるのは、妊娠/子育て。そして障害者枠。

大学4年生になっても 内定をもらった企業がなにひとつないという状況になって初めて、障害者手帳を取得する決心がついたのです。
ずっとアルバイトでいるよりはマシなんじゃないかと。
(※ マシというとアルバイトを下に見ているようになってしまいますが、お給料と立場の面でどうしてもアルバイトが弱い立場になっている、という現状に生きているので、こんな表現になってしまいます。決してアルバイトを軽視すべきでないし、これほどの格差を生み出す必要性がわたしにはわからない。)

手帳を持っていたって言わなければわからないし、就職活動でもあえて持ってます、なんて言わない。
けれど、求められれば 実は持ってます と。この方針で行こう となりました。

一応、取ると決まればトントン拍子にことは進みましたし、大学で相談していたキャリア指導の先生方も納得しました。
先生方は、障害者手帳も取りたくないけど短時間勤務を求めたい、というわたしの意見を理解しがたかったようなので。

自分的に納得しているかと問われれば 100% NOではありますが、現状で生きていくのには、新卒という波に乗るには、この手しかなかった。という感じです。

 


 

どうでしょうか。
わたしの手帳の考え方について、少しはシェアできたのかな…と思います。
今回でこのシリーズ完結、の予定でしたが、進展があったのでまた次回も続きです。

摂食障害/脳動静脈奇形 の記事をお待ち頂いている方、すみませんm(_ _)m
記事内容のリクエストがあれば、問合せフォームから受け付けますのでお気軽にお送りください。
全てに応えることはできないかも知れませんが、参考にさせて頂きます。

また、ブログ更新の頻度が確立してきて、しばらく月3回となりそうです。(毎月1日,11日,21日更新予定)
引き続きよろしくお願いします。

 

わたしの手帳① 就職活動

 

先日、出身大学の先生から連絡がありました。
今年度のゼミ生の卒業論文インタビューを受けてくれないか、とのこと。
わたしの考えをある程度まとめるために、この場を使って「障害者手帳」について考えてみることにします。


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【最近の思い】自分を大切にしたい!

インタビュー依頼を受けた内容は、障害者手帳を持つ意味」
思わず むむむ…と唸ってしまいましたが、本当に深いテーマ。

これを語るにはわたしの障害者手帳について整理する必要があるので、振り返りつつ このブログで紹介していければと思います。

 


 

まず、障害者手帳には3種類あります。障害の種類で分けられているので、以下のようになっています。

◆ 身体障害のある方 = 身体障害者手帳
◆ 知的障害のある方 = 療育手帳
◆ 精神障害のある方 = 精神障害者保健福祉手帳

名前に統一性がなく覚えづらい…🙄
内容や手帳によるサービスは 複雑なので割愛しますが、気になる方はこちらからどうぞ。↓

参考

わたしはこのブログで公表しているように、「脳動静脈奇形」摂食障害を経験していて、精神障害者保健福祉手帳を取得しています。
(※長いので以下「精神の手帳」などと記載していきます。🙇‍♀️)

こういうと、摂食障害による手帳取得をしたように見えませんか?
脳血管の病気 と 心の病気。精神の手帳なのだから、心の病気の方だと。
でも実は逆です。てんかんを理由に手帳を持っています。

脳動静脈奇形は治療により完治(寛解)しましたので、てんかんという病名に移行しています。
なぜてんかんが精神の手帳なのか よくわからないのですが、無理矢理手帳の種類を分けようとすると こうなってしまったようです。

こういう謎は他にもあって、「発達障害」も精神の方になることがあるみたいです。

持病についての記事はこちら

摂食障害(拒食症)とは【自己解釈】 - cotton の 目

わたしは摂食障害(拒食症)を経験しています。 一体どんなものなのか、自分なりの言葉で書いているので、参考程度に見て頂けると嬉しいです。

 

脳動静脈奇形とは【自己解釈】 - cotton の 目

わたしは、脳動静脈奇形がありました。あまり聞き慣れない病名です。 わたしなりの解釈を紹介しているので、参考程度に覗いてみてください。


 
話を戻しまして。
わたしが手帳取得を考えるきっかけを説明していきます。

取得したのは、大学3年生のとき。

障害者手帳」と検索してみるとわかると思うのですが、上位にヒットするサイトがほとんど 就活/転職サイト なのでびっくりしますよ。
きっとそれだけ就職と関わりが深いということなんですね。

わたしの場合も、生活には支障なく 手帳なんて縁がないと思っていたのに、就職活動を始めて一気に身近になりました。

インターンシップにも通って手応えがあった、第一志望の会社の面接に行った際、てんかんのことをオープンにして説明しました。
万が一のことがあれば 救急車を呼ぶなどの対処をしてもらわなくてはいけないので、伝えておいた方が安心だと思ったからです。

一方、摂食障害ついては一切触れていません。
仕事には全く関係がないことだと思ったし、言っても気を遣わせるだけのことだと。

ですが、ずる賢く「短時間勤務」をしたいと申し出ました。
てんかんを理由にして。
本当のところは 摂食障害の影響で体力的に厳しいと思ったからなので、嘘をついたことになります。

 


 
まぁその嘘がややこしかったわけです。

会社側の答えは「同期との公平性を考えると、短時間勤務は難しい」ということでした。
とても行きたい企業だったので悔しかった。
でも、納得せざるを得ない…と引き下がるつもりでした。

ですが、会社側はわたしのことを気に入ってくれていたみたいで、なんとか雇用する方法を提案してくれました。
それが、障害者手帳を取ること
    障害者の枠で働くこと

てんかんだったら「精神障害者保健福祉手帳」が取れるようだし、こちらとしても配慮できるので、どうですか?」と言われました。
今考えると、企業としてはもっともな提案。
いや、むしろすごく寄り添ってくれている。

だけど、当時はすごく嫌な気分になって、辛くて、泣きました。
わたし自身が福祉的考え方に染まってしまっていたのも関係があると思います。
福祉系大学に通っていたので、「その人ごとに、柔軟に、個別の対応をする」というような世界を求めすぎました。

わたしは生活に困ってもいないし、サービスを受けたいわけでもない。
だから手帳なんていらない。
ただ個別に勤務体系を変えて欲しい。と願ったんです。

わがままだと思いましたか?
わがままって言葉は嫌いですが、でも、わがままを言える世界って幸せじゃないですか。
わたしは「みんな同一」みたいな考え方は苦しいと思っているし、不可能だと思う。
だから、せめて自分だけでも楽に生きられる道を探しているんだけど、現実を突きつけられた出来事が、この就職活動時です。

 


 

ここまで綴ってきましたが、まだ手帳取得に行き着かないですね😅
もうしばらくかかりそうなので、次回もこの続きを書いていこうと思います。
関心があれば、ぜひぜひコメントしてくださいね。

 

次回はこちら

わたしの手帳② 無能感の実感 と 諦め - cotton の 目

前回に続いて、障害者手帳シリーズです。 今回は、手帳に批判的だったわたしが、取ろうかな…と考えを改めたきっかけについて書いていきます。